仏教美術の世界へようこそ
混沌として変化の激しい現代に於いて、精神世界を重要視する傾向が高まって参りました。
そのような中で、仏教が再び見直されてきています。
釈尊が、悟りをひらいてより2500年、仏教は、インドからシルクロードを通り、中国を経て、日本に伝わりました。
その間に積み重ねられた美意識や思想が、仏教美術には込められています。
仏教美術品は、信仰の対象としてのみならず、精神性豊かな美術品として日常空間に於いて楽しむこともできます。
古来より、生まれ年にあわせた干支の守り本尊、宗派の御本尊、または、個人的にご縁のある尊像を、仏画・仏像の形などで持つことは、大変功徳のあることとされています。
昨今のように世相が混沌としている中なればこそ、安らぎと癒しをもたらす仏教美術の世界を、ご覧になってみてはいかがでしょうか。
「仏教」とは
今から約2500年前に北インドでお釈迦様が悟りをひらき、教えを説きはじめました。
お釈迦様はたくさんの弟子を育てた後、亡くなります。
弟子達は、それぞれが聞いたお釈迦様の教えを守り、修行を積み、おのおのが弟子を育てました。
そうして、何十年、何百年と経過するとともに、主張の異なる様々な流派に分かれていきました。
どれが正しく、どれが間違っている、などと議論を積み重ねてもしかたがない、むしろ、悟りをひらく為に修行をする方が大切である。
そんな考え方が強いので、あまり統一されず、さまざまな流派がそのまま残りました。
例えば日本では、日蓮宗や浄土宗など、様々な宗派があります。
これらは、お釈迦様の流れに連なる教えを総称して、「仏教」と呼びます。